「僕が旅に出る理由は大体100個くらいあって。」 「全部後回しにしちゃいな。勇気なんていらないぜ。僕には旅に出る理由なんて何ひとつない。」 当時の私の気持ちを表すならば、くるりの『ハイウェイ』がピッタリだろう。 2019年の夏、 私は大学を休学して旅…
悩ましい。 正直どんな言葉で感想を書いたらいいのか分からない。500ページくらいのそれなりに長い小説なのだが、文章の一つ一つが身体に刻み込まれていくようで、読んでも読んでも飽きることなく終わりのページを迎えた。 『みんな違ってみんな良い』 『多…
ふと携帯を手に取る。 暇があれば携帯を手に取ってしまう現代病に侵されている自分に少しの罪悪感を感じる。 携帯を手に取ったものの特にやることはない。 Twitter(Xが正式名称だが慣れない)やインスタも特に更新がないため、見ることがない。 このような…
職場で柚子をもらった。 『ありがとうございます!湯船に入れて柚子風呂にします』とお礼を言うと、 『お風呂入れるなんて偉いね』と言われた。 自分にとって湯船に浸かることは日常のルーティンなのだが、20代男性にしては珍しいということらしい。 確かに…
読まず嫌いで、ずっと読んでいなかった(そもそも小説ではなくエッセイ集だと思っていた)が、YouTubeで本仮屋ユイカさんがオススメをしている動画を見て興味を持ち、読んだ。 正直言葉にできないが、読んでいて何度も泣きそうになった。強い衝動が襲ってき…
昨夜、岩盤浴に行き漫画を読んだ。 『チ。地球の運動について』という漫画だ。 15世紀のヨーロッパが舞台で、当時禁じられていた地動説に魅せられて信念を貫く人々の物語が描かれている(大意) 漫画の中で『活版印刷』が出てきた。 小学生の頃、火薬と羅針…
『僕が僕であることを証明したならば、きっと世界はその重さに耐えきれずに、風船のように割れてしまうだろう』 数年前に携帯に書いたメモを見つけた。 よくもまぁこんな恥ずかしい文章を書いたものだなぁ、と思うと同時に、核心をついているようにも思えた…
「真面目だね」とよく言われる。 他に褒めるところがないからそう言われるのだ、と斜に構えて生きてきたが、 確かに人よりも真面目な部分が少し多いのかも知れないと最近は思えてきた。 では、どうして自分は真面目に生きているのかと考えてみた。 それはた…
虫網を持ち佇む少女いて、 捕らえられるは我が心なりけり 電車の車窓から見えた、虫網を持つ少女の姿に胸を打たれた。 形而上の感情はどのようにして現せばいいのだろう。 少女の後姿から発せられた眩しいまでの純情なオーラに心を奪われてしまう夏の日であ…
『僕の孤独が魚だったら、巨大さと獰猛さに、鯨でさえ逃げ出す』 本作は伊坂幸太郎の小説が原作となった映画だ。 あらすじとしては、 彗星の衝突まであと5時間と迫った地球で、全く売れぬまま姿を消していったパンクバンドの歌が地球滅亡の危機を救うという…
『30才になったら生き方が顔に出るよ』 『だから私は性格の良い人と付き合いたい』 電車で隣に立っていた女性の声が耳に入った。 胸に刺さった。 本当にその通りだと思う。 言葉では説明できないが、 『整っている』とは違う意味で、 『この人は良い顔をして…
街を歩けば、至る所で若者が踊っている姿を目にする。いわゆるTikTokerというものだ。 私が高校生の時代にはそのようなサービスがなかった。 だから、どうしてTikTokが流行っているのか、 誰に向けて踊りを見せているのか正直分からない。 推測になってしま…
最近は日が長い。 暗くなるのが遅いため、時計を見るたびに 「もうこんな時間なの?!」と驚いてしまう。 まるで地球に騙されたような気分になる。 ここで面倒な性格をした私は、 本当に『騙されてるのか』考えてみる。 そもそも、騙すという行為は、 騙す側…
※このブログは非常にくだらないため、時間を無駄にしたくない紳士淑女の皆様は見ないでほしい。 『おっぱいイデア論』 これは私史上最大の発見である。 古今東西、いつの時代も男たちは不毛な議論に情熱を注いできた。 「どんなおっぱいが好きなのか」 「ち…
ロックな映画だった。 本作は、平家物語を題材に琵琶法師の友魚と能楽師の犬王の生き様を描いている。 平家物語は口伝(声で語られる)物語である。 そのため、文字の読めない庶民階級の人々にもその物語が伝わっていった。 テレビも携帯もなかった当時の人…
『Blue Giant 』 今年というか、これまでに観た映画でトップレベルに良かった。 2週連続で映画館に行き、2週連続で号泣をしてしまった。 世間では、ロジカル的/功利的なものが時代の本線になりつつある。 『根拠は何ですか?』 『定量的に話すことが大事だよ…
【美術館に行く意味とは_大塚国際美術館にて】 なぜだろう。 いつからか美術館に行くことが好きになった。 小さい頃はあんなにつまらない場所だったのに。 芸術の勉強した訳でもない 特別好きな芸術家もいない。 美術館を楽しめるという『違いの分かる男』に…
【何が世界を動かすのか_カンボジアキリングフィールドにて】 〈はじめに〉 学生時代、私は1年間大学を休学して東南アジアを一周した。 休学した理由は何百個もあった気がするし、何もなかった気もする。 確かなことがあるとすれば、ただ単純に、自分の中に…
【洋酒喫茶ロダン訪問記 in 尾道】 尾道観光を終えてゲストハウスに戻ったが、時計の針はまだ20時を指していた。 折角の1人旅だ。 もう少し尾道の夜を楽しみたい。 デジタルネイティブの本領を発揮し、指先で世界を検索すると"洋酒喫茶ロダン"というBARなの…
ランキング参加中映画 映画全体を通しての色が素晴らしい。 一つの詩を読んでいるかのような、余韻の残る映画だ。 思うに、我々の普段の生活では言葉で全て説明する事が求められる事が多く、説明できないことは往々として悪いことと捉えられてしまう。 また…
まず蒼井優が可愛い。 南海キャンディーズの山里さんと結婚した事で話題だが、実際に蒼井優さんの俳優としての姿を見たことがなかった。 この作品でなにかの新人賞を受賞したそうだが、それも頷ける。とにかく透明感がすごかった。ああいった透明感とは演技…